絡んだ糸の解く者は foul rope, yen, dollar, euro. 2003 5 13
ドル安へ動くと、相対的に、順番にユーロ高、円高となっていく。
ドル安の効果は、
アメリカの輸出産業には有利になる。
アメリカの輸入産業には不利になる。
アメリカの主な輸入品目は何か。
しかし、ドル安には副作用がある。
この副作用とドル安のメリットについて、どういうシナリオがあるか。
ユーロ高の効果は、
EUの輸出産業にとっては不利になる。
EUの輸入産業にとっては有利になる。
日本の輸出産業にとっては有利となる。
円高の効果は、
日本の輸出産業にとっては不利になる。
日本の輸入産業にとっては有利になる。
単純に考えれば、この状況は、アメリカに有利で、日本も漁夫の利が得られる。
しかし、これらの損得勘定は、その国の輸出額と輸入額を比較検討することは必要であるが、
さらに、政府が、どういう産業分野を守りたいのか、
また、どういう産業分野を伸ばしたいのかについても検討する必要がある。
また、金利についても考える必要がある。
EUは高金利だったと思うが、アメリカ、日本の金利はどうなのか。
ドル、ユーロ、円と、まるで絡んだ糸。
この絡んだ糸はどうやって解くのか。
日本には、中国という、世界最大の工場と世界最大の消費市場がある。
アメリカは、国内に巨大な消費市場がある。
EUは、アメリカで商売をするか、東欧で商売するか、ロシアで商売するか。
こういう場合、規制緩和をして、内需拡大を図ればよいが、
日本の場合は、単一民族なので、やる気になれば、すぐできる。
また、日本人は新しもの好きなので、消費心理が変われば、消費が伸びる。
しかし、EUは、多くの国の集合体なので、むずかしい。
ドイツが内需拡大をするにしても、ドイツ人は、それほど新しもの好きではない。
また、物を大切に長く使おうとする傾向がある。
以上の条件で、今後、どの国が復活してくるか。